H7N9とはあまり聞いたことがないが・・・?
鳥インフルエンザ:上海で2人死亡 H7N9亜型感染で初
毎日新聞 2013年04月01日 東京朝刊
【上海・隅俊之】中国国家衛生・計画出産委員会は31日、上海市で3月上旬、低病原性鳥インフルエンザ(H7N9亜型)に感染した87歳と27歳の男性2人が死亡し、安徽省で35歳の女性が重体になったと発表した。人間がH7N9亜型に感染した事例は世界で初めて。ヒトからヒトへの強い感染力はないとしている。
感染経路は不明。中国当局は3人が接触した88人の健康状態を調べている。上海で死亡した87歳の男性の家族2人が肺炎にかかり、1人が死亡したが、感染の有無は調査中。そのほかの接触者には異常は見つかっていないという。
87歳と27歳の男性2人は、2月下旬に発熱などの症状が出て3月上旬に死亡した。重体の35歳の女性も3月上旬に症状が出た。同委員会が3人の検体を調べたところ、3月29日にウイルスを検出した。
中国で死亡例が確認されたH7N9亜型は、広く野鳥が保有している弱毒性のウイルスとされ、ニワトリな どの家きんが感染しても死亡確率は低い。一般的にヒトが感染するのは、鳥のフンなどに濃厚接触した場合だ。同じH7型でヒトの死亡例は03年にオランダで 1例あるが、喜田(きだ)宏・北海道大教授(ウイルス学)は「医師の手当てが遅れた特殊な例」と指摘する。
インフルエンザウイルスにはたんぱく質の突起が多数ある。突起はH(16種類)とN(9種類)の2種類あり、HとNの組み合わせで計144のタイプに分けられる。
鳥インフルエンザウイルスで、ヒトでの流行が最も心配されているのは強毒性のH5N1だ。
世界保健機関(WHO)によると、03年以降、今年3月12日までにエジプトや中国など15カ国で622人の感染が確認され、うち371人が死亡。ただし、ヒトの間で感染するウイルス変異は見られていない。
AP通信によると、WHOのアジア地域担当者はH7N9亜型ウイルスについて「ヒトからヒトへの感染は確認されておらず、ウイルスの伝染力も弱いとみられる。公衆衛生への危険も低いだろう」と話している。【阿部周一】
感染経路は不明。中国当局は3人が接触した88人の健康状態を調べている。上海で死亡した87歳の男性の家族2人が肺炎にかかり、1人が死亡したが、感染の有無は調査中。そのほかの接触者には異常は見つかっていないという。
87歳と27歳の男性2人は、2月下旬に発熱などの症状が出て3月上旬に死亡した。重体の35歳の女性も3月上旬に症状が出た。同委員会が3人の検体を調べたところ、3月29日にウイルスを検出した。
◇「ヒトからヒト」可能性小さく
鳥インフルエンザウイルスは、まれにヒトの感染例が海外で報告されている。鳥からヒトへではなく、ヒトからヒトへ感染するウイルス変異が原因かが焦点だが、可能性は小さいという。中国で死亡例が確認されたH7N9亜型は、広く野鳥が保有している弱毒性のウイルスとされ、ニワトリな どの家きんが感染しても死亡確率は低い。一般的にヒトが感染するのは、鳥のフンなどに濃厚接触した場合だ。同じH7型でヒトの死亡例は03年にオランダで 1例あるが、喜田(きだ)宏・北海道大教授(ウイルス学)は「医師の手当てが遅れた特殊な例」と指摘する。
インフルエンザウイルスにはたんぱく質の突起が多数ある。突起はH(16種類)とN(9種類)の2種類あり、HとNの組み合わせで計144のタイプに分けられる。
鳥インフルエンザウイルスで、ヒトでの流行が最も心配されているのは強毒性のH5N1だ。
世界保健機関(WHO)によると、03年以降、今年3月12日までにエジプトや中国など15カ国で622人の感染が確認され、うち371人が死亡。ただし、ヒトの間で感染するウイルス変異は見られていない。
AP通信によると、WHOのアジア地域担当者はH7N9亜型ウイルスについて「ヒトからヒトへの感染は確認されておらず、ウイルスの伝染力も弱いとみられる。公衆衛生への危険も低いだろう」と話している。【阿部周一】