本当に非道いことですね!何を考えているのか?またまた「ステトスコープ・チェロ・電鍵」さんのブログから

行政による医師の強制的な配置 

新しい専門医制度が、ぎくしゃくしていると思ったら、厚労省サイドから、各専門の専門医数を地 域別に割り振り、それによって、医師の専門・地域別の差異を無くす、彼らに言わせると偏在を是正する、という方針が出されたようだ。以前から、このブログ でも繰り返してきたが、行政による医師の人事権の支配の最終的な構図が明らかになったわけだ。

まず新研修医制度で、行政は、新たに医学部 を卒業する医師の人事権を、大学医局から奪った。おそらく、この段階で、地方自治体が主体となって、医師の人事権を握れると、行政は踏んでいたはず。都道 府県が「医師バンク」を作れば、そこに医師が殺到すると読んでいたはずだ。だが、その意図は多く外れた。僻地での医師不足に拍車がかかった。

そ れでは、医師の数を増やし、トリクルダウンではないが、職にあぶれた医師が地方・僻地に行かざるを得なくしようと考え、医学部定員の驚異的な増加、さらに 将来の紐付きの医学生を増加させた。だが、それでは、団塊の世代が医療を必要とするようにこの先20年程度の間に実質的なマンパワーを確保できないことが 明らかになった。

それで、とっておきの策が、専門医制度による、専門と地域ごとの「医師の偏在」の是正である。それを、最近おずおずと行 政は出してきた。専門医数を専門科目別に地域ごとに設定しようというわけだ。驚くべきことに、へき地での医師の給与に上限を設けることまで言い出してい る。

基本的には、「医師の偏在」の是正は、労働条件の改善によって行われるべきなのは明らかだ。その是正を、労働条件の改善ではなく、さ らなる規制と強制力をもって行政が行おうとしている。規制と強制のあるところには、必ず利権が生じる。行政は、その利権を確保しようとしているわけだ。僻 地での医師の労働条件に上限を設ける、ということは、労働条件の改善を行う気はさらさらないということだ。

このような行政による、医師の配置、資格の規制は医師の働く意欲を削ぐ。それは結局国民に跳ね返ることになる。

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