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PPIの心発作リスク報道に声明【米国消化器学会】 大規模データマイニング研究の結果の解釈をAGAが明示 米国学会短信 2015年 6月24日(水) 配信 米国消化器学会(AGA)は6月11日、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が心発作リスクが高くなるという大規模データマイニング研究がPLoS ONE誌に掲載されたことを受けて、報道に大きく取り上げられたことから、この研究結果をどう解釈するか声明を発表した。 AGAは今回の研究を受けて、治療法の変化を直ちに求めるものにはならないとの考えを提示。併せて今後の研究に期待を示すとともに、全ての治療に はリスクと利益があることを患者に知らせる必要性を強調した。また、処方する医師に対しては、適応が明確な場合にはPPIの投与を最低用量で行うことを奨 励している。声明の具体的な内容は以下の通り。 【PPIの心臓発作リスクに対する声明】 研究の著者が指摘するように、データマイニングはPPIと心筋梗塞(MI)の関連について仮説を立てるには有用だが、因果関係を証明するためには個々の患者について詳細に研究する必要がある。 絶対リスクの増加率は少ない。PPIを服用する患者がMIを発症する確率は4000人に1人ということに注意すべき。 PPI投与は胃食道逆流症(GERD)に対して明確で即時的な利益があり、症状の軽減や出血の予防に役立つ。リスクと利益をともに考慮するべき。 PPIを服用するGERD患者は、MIとの関連を説明できる特徴を持つ可能性がある。より強力な薬剤を必要とするGERD患者に肥満や喫 煙者が多いのであれば、それらの因子でMIリスクを説明できるかもしれないし、冠動脈造影コホートの死亡リスクを説明する別の危険因子があるかもしれな い。 PPIが循環器に有害な転帰をもたらすのであれば、用量や投与期間について、今回の研究の著者は何の情報も示していないが、用量反応性 (長期投与、常用、高用量などが有害転帰を生む)も考えられる。PPIで心発作が起きるのであれば、このクラスの薬剤の全てで心リスク上昇が確...